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さつまいもコラム
さつまいもの郷土料理「鬼まんじゅう」と「いきなり団子」
市野 真理子(管理栄養士)
日本は南北に長く、海も山も里もあり、四季の移り変わりにともない多種多様な食べ物があります。2013年12月に国連教育科学文化機関(ユネスコ)は「和食」を日本人の伝統的な食文化としてユネスコ無形文化遺産に登録しました。
各地域にみられる郷土料理は、長い間に培われてきたかけがえのない財産です。そんな郷土料理の中に「さつまいも」が使用された食べ物がいくつかあります。今回は愛知県の「鬼まんじゅう」と熊本県の「いきなり団子」をご紹介いたします。
愛知県の郷土料理「鬼まんじゅう」
「鬼まんじゅう」は、さつまいもと小麦粉を使ってつくられ、戦時中はお米の代わりの主食として広まったとか。戦後は腹持ちの良い、おやつとして食べられるようになりました。名前の由来は、角切りにしたさつまいもの角がゴツゴツ見える様が、鬼のツノや金棒を想起させたことからついたといわれています。
作り方は1cm角に切ったさつまいもを、小麦粉、砂糖を混ぜた生地の中に入れ、蒸しあげます。少し外郎のような食感を楽しむおやつ。和菓子屋さんでも販売されている地域のおやつです。
熊本県の郷土料理「いきなり団子」
熊本県の「いきなり団子」の「いきなり」は熊本弁で「簡単・手早く・すぐに」などという意味で、短時間で簡単につくることができる、急にお客様が来てもすぐに出せるというのが名前の由来と言われています。皮はもち粉、中には小豆あんが入っており、ホクホクのさつまいもに小豆あんの甘み、もちっとした生地の塩味が人気の秘訣とか。専門店や和菓子店のほか、露店などでも売られ、日常的に食べられているおやつです。
作り方は小麦粉、もち米粉、塩、砂糖を混ぜて耳たぶくらいの柔らかさにこね、生地をつくります。さつまいもを輪切りにしたものと小豆あんを、生地に包んで蒸して作ります。
「鬼まんじゅう」や「いきなり団子」は、空港や駅でも販売されているので、近くにお出かけの際には、さつまいもの郷土料理をお楽しみください。
出典:農林水産省Webサイト
鬼まんじゅう 愛知県 | うちの郷土料理:農林水産省 (maff.go.jp)
いきなり団子 熊本県 | うちの郷土料理:農林水産省 (maff.go.jp)
「うちの郷土料理」(農林水産省)鬼まんじゅう 愛知県 | うちの郷土料理:農林水産省 (maff.go.jp)を加工して作成
「うちの郷土料理」(農林水産省)いきなり団子 熊本県 | うちの郷土料理:農林水産省 (maff.go.jp)を加工して作成